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2013年日语能力一级阅读精编题二十四(1)

2013-04-16 
日语能力考试一级阅读精选问题集(24)

  中学に入った頃から、私は、もともとの内向的傾向が、急速に強くなっていった。①自分とうまくつながらない外の世界、その中で孤独になった自分に何ができるのか。何をして生きていったらよいのか。そんなことを深く考えるようになっていった。小説なども、いろいろ読んでみた。文学の世界には確かに魅力があった。しかし、そこにも大人の世界の様様なわずらわしさが入り込んでいる。童話の世界のほうが、その点ではもっとよさそうだった。ちょうどそのころ、新しい童話、童謡の雑誌が出たりしていた。それで一時は、童話作家になれたらいいだろうなどと思った。が、当時の私は作文が苦手であったから、それも、自分の適正に反した夢に過ぎないと思い返さざるを得なかった。

  その後、私の関心は文学書よりも哲学書のほうに移っていた。それは中学の後半から高校の前半の三、四年間のことであった。文学少年から哲学青年になるのは、別に珍しいことではない。②ここまでても、私はまだ自分が何者であるのか、何者になり得るのかについて、自信のある判断ができずにいた。ただ自分は結局、学者になるしかない、それも、﹙ ③ ﹚ような分野に入っていくしかない、とは思い続けていた。

  ところが、高校時代の後半になり、大学進学を考えるころから、私の興味は急に物理学に絞られだした。それはひとつには当時、科学の先進地域であったヨーロッパで、物理学が激動の時代を迎えつつあることを知ったからであった。そこには、未知の世界が大きく開かれていた。数年後には自分が研究者として、この世界に入っていったら、なにかがないか。自分の適性もそれに向いているという、多少の自信もできつつあった。それよりも何よりも、物理学の研究は大いにロマンチックだ、と思ったのである。この気持ちは今もなお変わらない。

  この自己発見は、私から迷いを追い払ってしまった。大学へ入ってからの私の気持ちは安定していた。孤独な人間であるという気持ち、自分の選んだ道を一人で歩くのだという気負いに変わりつつあった。

  私の中にあった、何十年にもわたって、私を動かし続けているのは、未知の世界への憧れである。私はそれが美しい世界であると期待している。物理学者出ない人たちにとっては、それは別に美しいとは思えぬ世界であるかもしれない。また、多くの物理学者にとっては、美しかろうとなかろうと真実でさえあれば、また、実験と一致しさえすればよいのかもしれない。確かにそれは童話の世界のような美しさとは、異質であろう。しかし、童話作家が持つ童心を、私も持ち続けたいと思っている。

  【問1】「①自分とうまくつながらない外の世界」とはどんなことを言っているか。

  1、社会の仕組みがよくわからない。

  2、いい仕事が見つからない。

  3、外国の様子を知ることができない。

  4、人間関係を作るのが苦手だ。

  【問2】「②ここまでても」とはどんなことを言っているか。

  1、哲学書を読むほどになっても

  2、作家の夢が消えてしまっても

  3、哲学者になろうと決心しても

  4、学者になるしかないと思っても

  【問3】﹙ ③ ﹚にはどんな文を入れたらよいか。

  1、広く世界に発展する。

  2、世間との交渉のできるだけ少ない。

  3、自分自身を真剣に見詰める。

  4、人類全体の幸福にかかわる。

  【問4】この文に述べられた筆者の気持ちに一番近いのはどれか。

  1、物理学者として真実を発見することさえできればそれで満足だ。

  2、物理学で求められる美と、童話の世界で求められる美とは一致する。

  3、未知の世界に隠されている物理学上の真実は美しいものに違いない。

  4、物理学者も童話作家のような童心を持ち続けることが大切だ。

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